近現代の図書館の展覧会目録とか



就職する前は図書館で展示会をしていることすら知らなかった私ですが、業務として担当して以後は、いろいろな展示会の目録を見る機会が増えました。展示会の準備をする際も、ネタ探しほかいろいろと参考にするため、よそさまのものを見るようになっています。

そうした関心を持っているのは私だけではないようで、ウェブ上では展示の成果を蓄積して公開している例がいくつも見られます。例えば、Jcrossさんや、キハラ株式会社さんのウェブサービスのBIBLIOLOOKSでは、写真や担当者のコメントなどを掲載し、ユーザや担当者同士でのコミュニケーションの促進を狙っているようです。

一方、展示の目録や解題などの情報を蓄積しているものとしては、国立国会図書館の「本の万華鏡」のように、過去の常設展示の情報(その数、155回!)をコンテンツとして公開しているところもありますね。また、図書館内で実施した展示会の成果を電子展示会として公開し続けるというところ、機関リポジトリにコレクションの区分として展示会関連の枠を設けているところ、コラムのようなかたちで展示会等の情報を記載するところもあるようです。



そういうこともあって、ちょっと自分でもいろいろ探ってみた結果を今回記事にしてみましたが、そのなかで目をひいたのは以下の3点でした。


創立紀念映画、展覧、講演会目録 :. 宮城県図書館, 昭和5年



宮城県図書館の創立49周年を記念した事業の目録です。前書きの「然るに此等地方兄弟圖書館中今日まで無病息災に成長発育して来たのは唯一つ宮城縣図書館だけであります」といった記述に自負を感じられます。また、目録記載の資料一つ一つにつけられている説明もなかなか面白いです。



南満洲鉄道株式会社奉天図書館 編. 国際聯盟調査委員迎接展覧図書・手稿解説. 南満洲鉄道奉天図書館, 昭和7年



いわゆるリットン調査団の来訪時に作成された資料です。クレジットは満鉄奉天図書館長だった衞藤利夫となっています。内容の読解は私には手に余るものですが、ああいった歴史的な局面にこうした形で図書館がかかわっているのが興味深かったです。衞藤氏については第26回の関西文脈の会Togetterまとめ)で取り上げられていますね。



九州帝国大学附属図書館 編. 図書館学参考書展覧会目録. 九州帝国大学附属図書館, 昭和3年



圖書及圖書館二関スル雑誌」のリストが面白いです。『図書館雑誌』や『学燈』など現在も継続しているものはもちろん、日本初の図書館学専門雑誌『東壁』のように現在では刊行されていないものが数多く記載されています。中には『図書及図書館』や間宮商店の『図書館研究』のようにデジタル化されているものもありますので、そのうち各種のデジタルアーカイブと突き合わせて確認してみたいところですね。



展覧会目録とかのリスト

国立国会図書館のデジタルコレクションや国立国会図書館サーチを見ながらポチポチとブックマークした展示会目録を掲載しています。


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